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現在位置: Wall Paper 東北と、みんなのおはなし 糸の支援から工房設立へ。機織り好きのふんばろうスタッフが繋いだ支援の糸。

糸の支援から工房設立へ。機織り好きのふんばろうスタッフが繋いだ支援の糸。

宮城県亘理郡山元町にある機織りサークル「かたくり舎 織姫の会」は、被災された方たちの心の支援と自立のために設立されました。この活動をサポートしてきたふんばろう電話班スタッフ・西嶋さんが「かたくり舎」のみなさんに会いに行った時のレポートと、設立者で代表を務める志小田さんからのおたよりをご紹介します。(2013/2/28公開)
レポートby西嶋弘子さん
(ふんばろう東日本支援プロジェクト・電話窓口班担当)

宮城県亘理郡山元町にある、「かたくり舎織姫の会」を主宰されている志小田さんに会いにいってきました。

亘理町にできた小さな工房へ

仙台市から高速を走ると、両側に草が生えた田畑が続いています。瓦礫などがはいってきていて、まだ、田畑として使えないとききました。国道からはずれ、細い道を上っていくと、緑ゆたかな丘の上に志小田さんのお宅がありました。 やさしそうなご主人と志小田さん、会員さんが迎えてくださいました。作業場は娘さんが設計された別棟にあります。

志小田さんとの出会いは、2012年2月のふんばろうへのお電話からです。織るための糸を支援してもらえないかというご依頼でした。私が手織りをやっているので、電話でくわしくきいてくれないかと電話班スタッフから話があり、お電話しました。そのときの電話を元に書いた物資支援依頼文です。

糸の支援を呼びかけることからはじまりました

震災前は314軒の集落でしたが、今は23軒になりさびしくなりました。部落はなくなってしまいましたが、周りの奥さんたちで織物を始めました。最初は個人宅で、14人で始めたのが現在18人ほど、もうすぐ20人になりそうです。 織物ができるときいて、震災前は農業を営んでいた人などが集まってきています。 参加者は、織っている時は気がまぎれると言っています。家族がまだ見つからないでいる人も、そのようなことを考えないでいられると言っています。自分の織り機1台で始めましたが。希望者が増えてきて、クローバーから貸与と言う形で5台、合計7台でやっています。 また、自分で織り機を買って参加する人も出てきました。 いろいろな糸メーカーなどに連絡をとり、支援してもらえないかお願いしていますが、残念ながら今のところどこからも支援はいただけません。 作品を売ることができれば、次の糸を買うことが出来、続けられるので販売の道も模索しています。自立の為になんとかご支援をお願いします。 どのような糸でもけっこうです。 どうぞよろしくお願いいたします。

ふんばろうのホームページ上に掲載してもらい、ツイッターやフェイスブックで拡散しました。すると、全国の方々からたくさんの糸が届きました。支援してくださった方を日本地図に記入したものがこの写真です。

支援下さった方々への感謝の気持ちを表して作られたそうです。地図の糸は支援してくださった方を表しています。この写真は作業場に大きく貼り出して会員や見学者の方々に紹介しておられるそうです。 何度かいただいた志小田さんのお礼状から、抜粋してみます。

ふんばろうの方々と知り合い、今は命の綱となっていただいております。全国の方から「糸を送りたいが、ご迷惑ではないですか」とか「同じ織りの仲間ですから」とか、本当に控え目なやさしいお言葉をいただき、涙するばかりです。
私も農地は全滅、家は半壊程度で、他からすれば運が良く、仮設の方々を元気にしてあげたくて、去年の六月から「もちつき」したり、少しばかりの野菜を届けたりしてきましたが、あまり、笑顔はみられませんでした。でも、「手織り」は女性達をびっくりするほど元気にしております。私は70才近いばあちゃんですが「ヤッター!」という思いです。糸が送られてくる度にウワッー!と思います。私たちは、全国の皆様からお送りいただいた糸で元気をとり戻しております。
先日、会員の一人が津波でいいことが一つあったと、ポツリ!と。何があったの、と誰かがきくと、この織りに出会えた。というのを聞いて、「ああ、任務がはたせた」と思いました。
私一人では、ここまではできませんでした。本当にありがとうございました。お陰さまで、4回出荷(おおげさかな?)しました。どのような結果がでるか心配ですが、少しずつ、自立の道に進んで参ります。これからも、よろしく見守ってください。

織ったマフラーなどを販売するのは、大変です。手間ひまかけて、いい糸で織りますので、大量生産の物と比べて高価になります。でも、手織りならではの、風合いやあたたかさ、軽さがあります。そのよさを理解してくださったふんばろう京都支部や明石のお店、山口の方などが販売に協力してくださっています。これも、ふんばろうのみなさんのおかげです。

7月末に伺ったのですが、志小田さんは、次のステップを考えていました。もう、糸などの材料を支援していただくのは終わりにし、自分たちで糸を購入し、作品をつくり、販売していきたい。最初の目標として掲げていた自立です。長かったような気がしますが、こうしてふりかえると私がかかわったのは、ほんの半年間でした。長い長い1年間、ひとりでがんばってこられた志小田さんが、もうふんばれないとあきらめかけたとき、ふんばろうと出会えました。おかげで今があります。

作業場の窓から、遠くに海が見えました。津波はほら、あそこまできたんだよ。下のローソンも全部流されたよ。うちの田畑もみんなやられてねぇ。そんなお話が信じられないような景色でした。帰りの道、幹線を少しはずれると、あちこちが行き止まりになっていました。震災からずいぶんたちますが、まだまだ復興には時間がかかるのだなと思いました。


 

■かたくり舎 織姫の会 (かたくり舎のFacebookページができました!)

【住所】〒989-2111宮城県亘理郡山元町坂元字新中永窪22-7
かたくり舎織姫の会     代表 志小田惠子さん 
【電話番号】0223-38-1652

ふんばろう東日本支援プロジェクトは、2011年3月の震災直後より「必要なものを必要なだけ必要な場所へ」物資を支援する物資支援プロジェクトからスタートしました。直接お会いして、または電話やメールで必要なものをお聞きして、被災地のみなさまからの要望を確認し、ボランティアスタッフがその内容をホームページに掲載することで、全国のみなさまに、被災者が必要としているものの情報を公開しました。

ホームページをご覧になった全国のみなさまは、それぞれが応援したいところへ、ご自分の持っているものや集めたものなどを直接送付してくださいました。全国のみなさまからのあたたかいご支援によって約3,000箇所の避難所、仮設住宅、個人避難宅、約200団体に支援物資を届けることができました。
そして、電話をくださった志小田さんもそんな中のおひとりだったのです。